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らしさMeets受講前はCHROになろうと本気で思っていた
———まずは喜多さんについて教えていただけますか?
私は新卒で人材派遣の会社に入社し、そこからNPOや事業会社、社団法人や大学で勤めてきましたが、一貫して「教育・人材育成・人事」といった仕事に携わってきました。
プライベートでは2021年に男の子を出産し、2022年4月に育休から復帰予定です。また、個人的な趣味として音楽(バンド)が大好きで、バンドマンの方々を裏方で支えるための活動やコミュニティ運営も行っています。
———元々は転職活動がキッカケでエイトシークエンスグループに出会われたと聞いていますが、どうして「らしさMeets」を受講しようと思われたのですか?
育休中、自分自身の事を考える時間ができたこともあって転職を視野に入れ始め、転職エージェントであるエイトシークエンスの森さん(2022年当時。現在は株式会社Meets & Dialogue代表)に出会い、キャリアの相談をしていました。
当初、私が描いていた未来像といえば、「人事でトップに上りつめ、雑誌やTVに取り上げられるようなCHROを目指そう!」と、本気で考えていました。
そのため、初めての育児とCHROを目指すこと、さらに自分の趣味を両立させていくには、一人の力では無理だと思っていたのです。
CHROになる!というビジョン達成に向け、「ステップを考えなきゃ」「計画しなきゃ」「実行しなきゃ」という焦りもありました。
そんな自分の心の中の不安を、コーチングを受けることで解消し、人の力を借りながら思い描く理想像に近づきたいと思っていたのが初めのキッカケです。
また、仕事柄、私はこれまでコーチングやカウンセリングを受ける機会が多かったのですが、森さんは人の言葉にならない思いや感情を引き出すスキルが群を抜いて高い方だと感じていました。
この方が関わって下さるプログラムであれば間違いないだろうと思い、受講を決めました。
受講後、人事と関係ない未経験の仕事に就くことに
———実際受けてみて、何か変化はありましたか?
変化といえば、私は元々「CHRO」を目指すと考えていたので、人事系の求人に応募をしていましたが、実は、結果的に就職する仕事は人事関連のお仕事ではなくて、全く未経験の新しい仕事に就く事に決まったんです。
———どうして、元々目指しておられたキャリアビジョンがガラっと変わる変化が起きたのですか?
そもそも、CHROになりたいと思っていたこと自体が、「社会的な成功」や「周囲からの賞賛」を得たいがための夢で、本当の私が私らしく望んでいたものではないと気づいたんです。
つまり、私はらしさMeetsの体験を通して、本当の自分らしさとは何かに気づき、今の自分が周りの目を気にして「こうあらねばならない」というペルソナで生きてしまっていることに初めて気づきました。
———具体的にはどういったものですか?
私は、自分の好きな事や没頭できることにトライして、来たチャンスを一所懸命に取り組めば行きたい方向に自然と行ける人間だと確信しました。
らしさMeetsを受けるまでの私といえば「CHROになるために、計画を立ててそれを実行しなければならない」と思っていたのですが、今の私にはそれは不必要だと感じましたし、そんな自分を許容できるようになりました。
つまり、自分のことを信じられるようになったのかな?と思います。
自分を否定するもう一人の自分も認めてあげることができた
———どのようにして、自分のことを信じられるようになったのですか?
元々私は自分のことが大好きな人間なんですが、同時に大嫌いでもありました。
意識的には自分の事は好きだし素晴らしいと思っていたけれど、それは自分の悪い所を含めた自己肯定感ではなく自己効力感だなと。
ダメな自分は絶対に認めたくなくて、改善できるし、改善しなきゃいけないという意識が強くありました。
それが、Day1の1on1らしさセッションを受けたことで、自分を否定してきた自分に気づき、それを悲しんでいるもう一人の自分がいることに気づきました。
なので、その悲しんでいるもう一人の自分を認めてあげるプロセスを経験させてもらいました。
セッションを受けてすぐに人生が180度変わった!というわけではないですが、セッションを皮切りに、だんだんと変化をしていく感覚を持ちました。
例えば、1on1らしさセッションの後、第一志望だった企業様の面接で見送りになるという事がありました。
それは私にとって大変ツラく、精神的に深く落ち込む経験でした。
ただ、その時に参加しているコミュニティの仲間たちや、森さんがいてくれたことで、もう一度自分自身と向き合うことができました。
そこで、「人事でキャリアを積んでCHROになる」という思い描いていたビジョンを0にして、フラットに本当にやりたいことを考えました。
それが、外から見てかっこいいかどうかではなく、自分の本当に求めているものが何かを整理していくプロセスでした。
そうして、感受性や想像力が豊かで、好奇心が強く、喜怒哀楽のハッキリしている自分。
これこそが自分の本質であって、コアだと気づくことができました。
繊細さや感受性豊かな私らしい自分で面接し、内定へ
———喜多さんの本質、つまりコアステートメントが見つかったんですね。
大人になり、年を取るにつれて、本来の自分は否定されて隠さなくてはならないものという意識が生まれ、別の部分でビジネスの成功のために創り上げた自分を育てる必要を感じていたのだと思います。
ビジネスの成功を一度0に戻したら、感受性豊かで子供のような自分でやりたいことが見えてきて、そういった本来の自分を表現しようと思うことができました。
その結果、第一志望で受けた会社の人事とは別のポジションで内定をいただくことになったのです。
今思えば、最初の選考の際は、「こうあるべき」の作りこんだ自分=本来の私ではない姿で面接を受け、それが先方にフィットしないという判断で見送りになったため、すごく悲しかったんだと思いました。
頑張って作りこんで臨んだあるべき姿の私なのに、それが上手くいかなかったので。
しかし、内定をいただいた際の面接では、そんな作りこんだ自分は一切捨て、繊細さや感受性豊かな自分らしい自分で臨み、「本当の自分を出せた」という達成感がありました。
だからこそ、もしこれでご縁がなければ、そもそもの自分と合わないのだと納得していたと思います。
結果的に内定をいただけたので、内定をいただけた喜びと同時に、本当の自分を認めてもらえたようでとっても嬉しく、もう創った自分で生きなくていいと確信することができました。
MBTIでは、ビジネスの自分と本来の自分を自己認識できた
———Day1の1on1らしさセッションでは本来の自分とペルソナで生きていた自分に気づかれたということですが、Day2のMBTIはどんな体験でしたか?
MBTIは、ビジネス上で生きている自分の姿と、本来の自分をハッキリと自己理解することができる時間でした。
元々、「自分は厳しく、指令性の強いリーダーシップを発揮するタイプ」と認識していたのは、あくまでもビジネスのために後天的に身につけたものであって、本来はハートフルでユーモアがあって、心地よくコミュニケーションをとっていくことが自分の「利き手」であることに気づき、ストンと腑に落ちた感覚でした。
その他にも、私の利き手がどういったものかをいくつか理解していったことで、仕事上で活かせるスキル(例えば、温かみを感じさせる詩的な文章作りや表現をすること)などにも気づきました。
ちなみに、CHROを目指していたのも後天的に身につけたスキルをもって目指していたもので、本来の利き手じゃないことを目指そうとしていたのだと思いました。
後天的に身につけたものを否定するわけではなく、それらを活かしつつ、錆びついて蔵にしまっていた刀を引っ張り出して磨き始め、これから使っていける状態にできた、そんな感覚です。
アートセッションでは感性をフルに活かして、楽しくミッションを見つけられた
———Day3のアートセッションは、アートが元々好きな喜多さんにとってとても面白いものになったのでは?
仰る通りで、自分の感性をフルに活かし、言語化力を活用してできるものでとても楽しかったです。
そもそもこのらしさMeetsの受講を検討した際に、自分のコアステートメントを絵にしてくれるという点に大きな魅力を感じました。
これまで数多の研修やセミナーを受けてきましたが、他ではなかなか無いコンテンツですよね。
そこが受講の決め手になった部分でもあり、とても楽しみにしていました。
でも、実は、絵が届いたとき、私のコアステートメントから考えたら、もっとピンクとか黄色とか、明るい色が使われているものと思っていたのに、全体的に落ち着いたカラーリングだったので、あれ?と、思ったのが最初の印象でした(笑)
ただ、セッションを通して気付きを深めていくと、その絵は深海の中に見えてきて、その中で光っているものがあるというインスピレーションを受けました。
その光こそが私で、海の底の暗い中で光を放って輝いている。それも暗い部分があるからこそ、彩りが立つんだなと。
私のミッションステートメントである「私の人生の目的は、彩り豊かな自分のままで光り輝き、周囲をカラフルに彩ること」というのが、自分は自分のままでいいんだと、目に見える形になった感じがして、本当によかったです。